写仏
2012年 11月 12日
最近、写仏にはまっています。
初めて体験したのは今年の3月。どこかやっているところが無いかな?と探したら、護国寺で月に一回、開催していることが分かりました。
そこで初めて書いたのが、不動明王。
初心者には、お坊さんが丁寧に書き方を教えてくれます。
初心者向けの下絵も渡されますが、私はあえて難しそうなこの日のテーマの不動明王にしました。
一時間半では書ききれず、家に持ち帰って完成させました。
どの線を描いていても、それは仏の一部。描いている時の気の引き締まり方やすっきりとした集中力を感じられるのが心地よく、これですっかり写仏にはまりました。
他にも、深川不動尊でも写仏ができることを発見。
深川不動尊では11時、13時、15時から、毎日護摩炊きをしています。大きな太鼓3台を打ち鳴らしながらの護摩炊きは荘厳でとても力強いです。
ここでは常に、ご本尊である不動明王を写仏します。
そして、10月、とうとうずっと行きたかった京都の随心院にて写仏を行ってきました。
ここは小野小町ゆかりのお寺です。
随心院では、墨汁ではなく、きちんと硯で炭をすり、それから写仏を行えました。
写仏をする際は、必ず般若心経を唱えてから行うのですが、お寺で教本は貸してくれます。でも、ここ随心院では、筆と教本は持って帰って良いとのことでした。
品の良いお寺のおかみさんが、よかったら庭も眺めてくださいと、縁側の引き戸を開けてくれました。
誰もいない写経室で、ひとり風を感じながら、黙々と写仏に取り組める幸せをかみしめました。
いくつかの下絵の中から選んだのは、ここのご本尊の如意輪観音。
書き終わるのに二時間ちょっとかかりました。さすがに、集中力を使い果たし、ふらふら。下を向き過ぎで気持ち悪くなったりして...。
でも、気持ちをふりしぼり、お寺の中も見学させてもらいました。見事なふすま絵が各部屋ごとに彩りを添えて、夕方にさしかかった随心院の庭は少しの寂しさを含みながら本当に美しく、小野小町がどこかで黙想に耽っているような神秘的な風情がありました。
ここで描いた写仏はご祈祷のあと、送ってくださるようにお願いし、名残惜しい京都を後にしました。
そして、今月久しぶりに護国寺の写仏会に行ってきました。
今回は孔雀王母。女性を司る菩薩様で、母性も象徴しているそう。サンスクリット語で孔雀はマユラと言うそうで、真言は「オン マユラ キランティー ソワカ」。
家でも写仏がしたい...と思っていても、なかなか心に迫る下絵が見つからずがっかりしていましたが、護国寺では写仏の下絵もお分けしてくださるとのことで、大興奮!!
何枚かお分けしていただき、早速家でも写仏をしました。
迦陵頻伽(かりょうびんが)。殻の中にいるときから鳴きその声はとても美しく、極楽浄土で法を説く鳥のひとつであるという。
どんな仏様を描いているときも、その心に雑念が現れることがあっても、不思議と今に呼び戻される感覚があり、描き終わったあとは、その仏様のエネルギーに触れたかのような安堵感があります。
描く事自体が瞑想になるにはまだ時間がかかりますが、久しぶりに得た趣味、これからも楽しんで続けていきたいと思っています。
by yumi-ayurveda
| 2012-11-12 13:15
| つれづれ日記